
現在、“経験経済”というものが顧客にとって重要な物だとされています。
例えばマーケティングを顧客の層に合わせたり、希望に添うようにすることが当たり前だと思いませんか?そうだとしたら、殆どの小売商人が同意見を持っているはずです。・・・ところが、そうすることで現実味(Authenticity)を失い、信頼できなくなってしまうなんていう顧客がいるそうです。顧客が求めているものは現実味のある経験を得る販売なのです。これこそが“経験経済”による問題です。では、経験を得る販売“経験経済”とは一体どういうものか、簡単にご紹介していきたいと思います。
マネージメントコンサルタントのジョー・パインによると「現在、需要を作り出すのに最も手っ取り早い方法は、売り手が一手間掛けたり、顧客がお金を払いたくなるほど引き付けられる経験を提供すること。」とのこと。つまり、“本物”の実感を求められているということになります。
今回のテーマである経験経済は、ビジネスの最新進化系です。これを説明するために、ジョー・パインはコーヒー業界を例えに出しています。
コーヒーそのものは、豆にしか過ぎません。このように考えた時、コーヒー1杯は僅か数円数銭の価値にしか値しないでしょう。これは、最も基礎的な農業経済の例です。しかし、その豆を焙煎し、ただの豆ではなくて商品として売るようになれば、値段が何倍にも膨れ上がります。これは、農業経済を後継した産業経済の例となっています。更に、お客さんのためにそのコーヒーを淹れてあげたら、また値段が上がります。これは更なる進化系であるサービス経済の例です。
経験経済における例では、どうでしょう。スターバックスのようなお店を考えてみれば簡単に分かります。スターバックスに入るお客さんはコーヒーだけではなく、雰囲気や空間、すなわち「経験」も購入しているわけで、豆本来の価値に100倍以上の値段を付けているのです。これこそが現在の経験経済です。
お店であれば想像しやすいかもしれませんが、どうやったらEコマースにこのような“経験”を提供することが出来るでしょうか。
一つの方法は、ただ役立つ情報を届けるだけではなく、売り手自身の個性が溢れるコンテンツマーケティングによって、顧客との現実的な関係を生み出すということではないでしょうか。
例として、ソフトウェアメーカーであるVideo Copilotのサイトに載っているチュートリアル動画を参考にしてみてください。コンテンツマーケティングとして成立しながら、それ以上に会社本来の動画作成に対する情熱も伝わり、その点でお客さんと現実的な関係が発生しています。
もちろん、カスタマーサービスによっても経験を作ることができます。お客さんとの関わりが単なるビジネス的な関係ではなく、商品への興味や情熱を分かち合っている接点が伝わることで、顧客が自然に現実的な経験を感じられることでしょう。経験経済において、その経験を得たいために、同じところで再び商品を購入したくなるのではないかと思います。
経験経済には様々な取り組み方があります。けれども店の雰囲気や空間に頼れないEコマースの場合、売り手との現実的で共通の興味に基づいた関係が、顧客にとっての“経験”を生み出すものです。どうしたらこの現実味を自分の企業に取り入れられるかを工夫し、是非取り入れてみましょう。
参考:
http://www.practicalecommerce.com/articles/74355-Rendering-Authentic-Ecommerce-Shopping-Experiences