越境ECをはじめるときに重要なポイントなるのが、どのようなドメインが良いか?ということだ。ドメインは希望したものが取得できないケースもあるので、早めに行うのが賢明だ。
越境ECの場合、ドメインは国、地域ごとに分けたほうがいいのか?また、言語ごとのURLをどう設定するか?など、取得する前に迷っている方が多い。
独自ドメインを取得すれば、お客様や取引先の信頼感を増すことができる。今回は、このドメインを決めるときの注意点、ポイントなどを説明したい。
ドメインとは「インターネット上の住所」のようなものであり、先着順で同じ名前で重複することはできない。
この世界に一つだけの住所を取得することで、越境ECでは、オンラインショップをオープンすることができる。 たくさんのお客様に来ていただくためには、シンプルでわかりやすい名前が良いだろう。
通常、ECショップの場合のドメインは、ショップ名をベースに”.com”などとする場合が多い。 ドメイン名に使える文字には下記のルールがある。
また、日本語のドメインも取得できるが、越境ECのドメインとしては相応しくないので、説明は割愛する。
ドメインで人気なのは、「.com(ドットコム)」である。
「.com」は商用業種が主で「.net」はネットワーク用「.biz」もビジネス向けには良いだろう。 また、「.jp」は信頼性が高くなるというメリットはあるが、維持費が高くなる。 独自ドメインの維持費は、「.com」なら毎年、950円、「.jp」なら2980円のコストがかかる。
越境ECの場合、基本は「.com」が良いだろう。
「.com」に慣れているユーザーが多いので、覚えてもらえるメリットがある。 越境ECの場合は、その他に属性型・地域型ドメインにすることもある。
例えば、タイなら「.co.th」、インドネシアなら、「.co.id」などは、現地を拠点に越境ECを展開している場合のみで、1つのドメインで、いくつかの国を対象に展開する場合はやめた方が良い。
越境ECの場合のドメインの悩みどころは、外国語表示のためのドメイン、URLをどうするかというところだろう。設定には3つの方法があり、それぞれにおいて、検索エンジンやユーザーに伝わることがある。
下記にドメイン、URLの設定についての7つの注意点をまとめた。
各言語ページには別々のURLにして各言語ページ間で相互リンクし、言語選択を間違ってしまったユーザーもワンクリックで、適切な言語ページに移動できるようにするのがベスト。
また、翻訳を自動的に行われないようにすることも重要である。リダイレクトを行うとユーザーや検索エンジンがサイトの言語ページを見ることができなくなるからだ。
Google ではページのコンテンツから言語を判断するが、ユーザーもURLからページコンテンツの言語の手がかりを得ることができるようにする。
例えば、サブディレクトリにfrをしようすれば、そのページがフランス語のページだと示すことができる。
多言語で表示が必要な越境ECサイトの場合、言語表示ページにサブディレクトリ(example.com/en)か、サブドメイン(en.example.com)のどちらが良いのだろう。また、どちらがSEOに効果的かなど、聞かれることが多いが、どちらが必ず良いという正解はない。
言えるのは、大規模なサイトになることを前提であれば、サブドメインで設定するのが良く、それ以外はサブディレクトリの方がSEO的にはオススメである。
なぜなら、Googleはユーザーの使いやすさを前提にサイト評価している。英語であれば、“en”、中国語であれば、“cn”のように対応する言語を使用すれば、ユーザーが言語を間違えた場合、この“en”、“cn”を直接変更するだけで良いからだ。
https://www.example.com/ja
https://example.com/ja
の両方でアクセスするのは良くない。 ポイントはhttps://example.com/ja としたら、https://www.example.com/jaでアクセスしてきたユーザーも自動でhttps://example.com/ja へ転送されるようにすべきである。
これからのサイトは、SSL対応(サーバー間の通信暗号化)することは、SEO対策としても必須である。Chromeなどのブラウザでは、SSLに対応していないサイトの場合、なんらかの警告表示を行う予定がある。すでにサイトを作ってしまっていて、未だ、対応されていない場合は、早めに対応すべきである。
お店の名前が日本のお店だからといって、ドメインを日本語の文字列や、アルファベット以外の数字やハイフォンなどは使わない方が良い。
現在のページに、多言語に対応した別ページあるとき、そのページ存在を検索エンジンに伝えるためのタグがあるので、ページソースに記述することをオススメする。
<link rel=”alternate” hreflang=”国別コード” href=”他言語サイト対象ページURL” />
rel=”alternate” とは現在のページの代わりになるページが存在することを示す属性値である。
検索エンジン対策では、同じ内容のページを掲載した別ページが存在するとマイナス評価になる。同じ内容のページが存在するページ理由を検索エンジンに伝え、正しく評価を受けるようにすることが、順位をあげることに繋がるだろう。
ドメインはサイトの顔である。慎重に決める必要があるだろう。
ドメインは後から、変更しようとすると大きな工数が発生し、膨大な機会損失になる。ドメイン取得のポイントしては、サイトの規模、運用状況により、URLの構造を決めること。
さらに、サイト上でユーザーが簡単に言語選択ができるようにすることだろう。 また、Live Commerceでは独自ドメインを利用できるのは、シルバープラン以上になるので、ご注意いただきたい。起業家プランでは共有ドメインとなる。