イギリスにて、クラウドベースのEコマース配送のプラットフォームを運営する会社Scurriが実施したアンケート調査で判明したことは、イギリス国内、海外に限らず、消費者が商品を購入する際に最も注視するのは、配送のシステムであった。
ウェブサイトの配送手段をよりよく顧客が安心できるシステムに改善することによって、顧客満足度が上がり、リピーターも増え、ビジネスを成功に導くといっても過言ではない。しかし、現在のUKの配送事情によると、57%の消費者は、未だに配送事情に満足していないという結果が出ていることが分かった。
今回はヨーロッパのオンラインショッピングの配送サービスについて見てみよう。
Scurriが、現在のヨーロッパのオンラインショッピングの事情に関してインフォグラフィックを作成した。ヨーロッパ全体のオンラインショッピングの70%は、イギリス、フランス、ドイツのサイトで購入されていることが明確だ。そして、2019年には、ヨーロッパのオンライン市場の売り上げは2倍になると考えられている。
Royal Mail UK が調べたマーケット情報によると、消費者が最も重要だと考えていることは、無料配送も魅力的なポイントだが、それよりも情報開示が最も大切なであるということ。配送料金、納品、返品に関して明確であること。これが最も大切だと消費者は考えていることが分かった。
さらに、イギリスのHoneywell社が調査した結果によると、99%の消費者が、注文した商品の納品は1週間以内が理想ということである。さらに、過半数が、到着予定時間が3時間以内のスロットで知らされることでかなり満足すると答えている。
10人のうち4人は、追加料金を支払っても、日時、受け取り場所が明確なことが重要であると考えている。Scurriでは、UPS、Royal Mail, DHL, DPD, Yodelなど、注文の際に、様々な配送会社を比較できるようになっており、消費者が使いやすく、便利なサイトになっている。
(図1)のインフォグラフィックでは、ヨーロッパではファッション関係、シューズなどの販売が最も多く、過去12か月に購入したという比率は、イギリス70%、ドイツ68%、フランス58%となっている。さらに、11%が食料品の購入ということで、イギリスのスーパーマーケットのオンライン購入率が高いことが分かる。
(図1)
(図2)のインフォグラフィックでは、57%の消費者が現在のオンラインショッピングの配送事情に満足していないことがわかる。配送オプションが明確でない場合は、48%がバスケットに商品を入れて購入の意思があっても、最終的には購入しないことが多いと答えている。
5年後の配送事情はどうなっているかという質問に対して、
果たしてドローンが配達するという時代がやってくるのであろうか。
(図2)
(図3)のインフォグラフィックをみると、今後は、次のようなサービスも増えてくると予測される。
(図3)
海外では何が求められているのか、それは各国共通だか「配送」の信頼性である。配送時間が1日のタイムスロットだと一日中待たなければならない、非常に不便である。SNSで配達時間の再確認や、返品用のラベルなどが入っていると安心感もあり信頼性が高まる。
新たな購入先を探すより、既に住所などの個人情報が登録もされているウェブサイトなら、入力する手間も省ける。そして、既にプロセスを経験しているので安心して買い物ができる。
日本から海外へ商品発送する場合、料金だけでなく、様々な配送会社を比較、どのようなサービスを提供しているのかを事前によく調べる必要がある。顧客は追加料金を出しても、確実性を求めていることが多い。