越境ECサイトを構築されるお客様で、見落としがちな点は、海外ユーザーの「集客」である。
お客様の中には、越境ECサイト構築を行う際「集客」をどのように行うかを考えずに、サイト構築を進めるケースがある。
つまり、お客様としては、日本で売れた商品であれば海外でも売れる。良い商品と良い越境ECサイトさえあれば、必ず商品は売れると考え、サイト構築を行うお客様がいるということだ。
良い商品を販売することはECサイト構築では、大前提ではあるが、ECサイトは商品を販売する「容れ物」に過ぎない。例えるなら、優れた商品を優れたショップ(実店舗)に置いても、それだけで商品は売れるわけではない。
消費者がショップを知らなければ、商品は売れることはない。つまり、良い商品があるショップがあることを消費者に知らせること「集客」が重要なのである。
今回はこの「集客」について、越境ECでは特に関わりの深い、アメリカと中国の集客の違いついてそのポイントをまとめてみた。
表はアメリカユーザーがECサイトを選ぶ際、どのような情報を基準にECサイトを選んでいるかを表にしたものだが、アメリカでは「レビューサイト」「検索エンジンの結果」「商品提供事業者のホームページ」が上位となっている。
アメリカでは商品のユーザーレビューを集めたポータルサイトの結果がトップとなっており、この順位を越境ECサイトに置き換えるてみると、アメリカユーザーを集客するには
に対応するように越境ECサイトを構築することが基本となるのではないだろうか。
「レビューサイトに掲載されるようする」は、商品ページにはユーザーレビューが掲載できるようにサイト構築することと言える。 ユーザーレビューや評価は商品比較にする際には有用なコンテンツだ。ユーザーの商品に関するコメント、評価が沢山掲載されいる越境ECサイトはユーザー信頼度が高まり、検索エンジンにとっても高評価につながるだろう。
次に行うべきは、基本的な「検索エンジン対策」を行うことである。ユーザーの商品レビューで沢山のレビューを集める仕組みを作った上で、さらにリッチスニペットによる検索エンジン対策つまり、ページタイトル、URL、説明文(meta descripiton)以外に、商品画像、ユーザー評価や記事などをGoogleのガイドラインにしたがって取り組むことである。
さらに、検索エンジンが全てのページにインデックスできるようにサイトマップも用意する。それも1ページだけではなく、大カテゴリー毎に用意することが海外向けSEO対策となる。 また、短期的集客に効果を期待するなら、「インターネット広告」である。Google AdwardsやFacebook広告などを活用して、費用はかかるが、日本と同様こちも「集客」では重要である。
表は越境ECの利用理由を調べたものだが、日本の場合は「商品の豊富さ」「価格」「送料」を重視する傾向があるが、アメリカの場合、ネットショッピングで重要視するのは「価格」なのである。
さらに、アメリカ国内では買えない商品であること、商品のクオリティの高いことが売れる条件と言える。
アメリカ自国ECサイトでも、商品を買う理由のトップは他の店舗より価格が安いからという理由が最も多く、購入時には他のサイトで必ず価格比較を行い、最も安いECサイトで購入しているようだ。
表は中国ユーザーがECサイトを選ぶ際、どのような情報を基準にECサイトを選んでいるかを表にしたものだが、中国では「インターネット広告」、「知人からの紹介」、「レビューサイト」が上位となっている。
中国の場合、日本やアメリカと大きく違う点はSEO対策を行っても効果が少ないというところだ。
中国で最もシェアが大きい中国版Google、BAIDO(百度)では、SEOで重視する項目は、ICP番号登録が重要視されるようにできている。そして、このICP番号は日本企業では取得することができないため、SEO対策による集客は難しいのである。
ただ、BAIDO(百度)ではリスティング広告を出稿することはできるので、費用的にコスト高にはなるが、広告を出すことで集客は可能である。
そこで、現実的なのは「知人からの紹介」つまり、クチコミによる情報の拡散である。
中国国内では、facebookやtwitterなどのSNSや動画投稿サイトYou Tubeが利用することができない。
そのため、それらに変わって多くの中国ユーザーが利用する、Facebookなら『人人網』、Twitterなら『Weiboウェイボー』、You Tubeなら『youku』など代替ツールを活用し、フォロアーを増やし、クチコミによる拡散を利用した「集客」を施策することがポイントと言える。
表を見ても分かるように、中国の場合は商品に対する信頼感が第一である。
表にあるように、越境ECを利用し商品購入理由のトップは「商品の品質」であり、日本製、ジャパンブランドであることがポイントである。
日本製で信頼ある商品であることへの証明として、商品開発者、生産者の情報を組み込んだり、商品購入ユーザーからコメント、評価などレビュー表示などがあればさらに信頼度はアップするだろう。
冒頭でも述べたように日本で売れたものなら、アメリカや中国でも売れる商品になるかどうかは、集客をしっかり行うことであり、売るための市場調査、ニーズを把握することが重要である。
日本、アメリカ、中国では”売れるための基準”が違い、アメリカ、中国で商品が売れるためには、その背景を十分に理解し、マーケティング戦略を図ることが必要だ。
そして、越境ECで海外販売を行う場合、その国のEC市場を知り、海外ユーザーのニーズにあった越境ECサイトの構築がポイントと言える。
Live Commerceでは、アメリカ、中国など海外販売のための集客ツールとして、SEO対策プラグイン(無料)やGoogleショッピングプラグイン(有料)、中国Wechatでの商品紹介が可能なDiscovery Japanモールへの登録(審査あり)など様々な集客ツールが用意されている。
越境ECサイト構築を始められる方は、Live Commerceへお問い合わせいただきたい。
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