越境ECサイトで無駄な投資をしないための4つのルール

国内でモノを売るにはYahoo、楽天、Amazonと既に販売できるプラットフォームもありますし、検索エンジンに広告を出すにしても大小含めてかなりのマーケティング業者が存在するので、メーカーとしてはパートナー選びでコケない限りはまあどんなものでも売れると言えるでしょう。

これが、越境ECとなると自称海外○○コンサルと名乗る方が多く、私が実際に実務レベルで話してみると概念的な事は知識程度に知っているが、具体的な内容となると全くもって地に足のついていない方が多く見受けられます。

そこで、当社が作成したこのチャートを見てください。
このチャートを見れば、越境ECでモノ・サービスを売るのにどうすれば良いのかすぐに理解できるはずです。

越境ECでモノを売る時の難易度

1. 有形商品、JANコードは有り

越境ECでモノを海外に売る時、JANコードの有無で決定的にマーケティングにかかるコストが変わります。
基本的に、JANコードが付与されている商品は流通商品といって、楽天やYahoo,AmazonやもちろんGoogleでもJANコードで検索して必ずヒットします。画像や説明もどのサイトでも同じようなものが掲載されており、送料と価格だけの比較で消費者は購入する形態が成立しています。つまり、JANコードが有ると、露出するメディア、価格、送料、在庫有りの4つビジネス変数が海外で販売しているセラーよりも勝っていれば越境ECでモノを売ることは容易であり、すぐに結果を出すことができます。外国人消費者は日本の大手モールサイトはよく知っており、事前にこれらのサイトで同様の商品があるかどうかをチェックしている傾向があるからです。

実際、当社が運用しているDiscovery Japan MallでもJAN付きのモノはよく売れ、JANが無いものはほとんど売れません。
例えば、最近登録したDHCのサプリメントでもJANが付与されているため、ユーザーは検索で見つけた後に価格、送料、在庫有りだけを比較の対象としています。

ありがたいことに、Google AdWordsがサポートしているGoogleショッピングでは明確にGtinコードに商品のJANコードを付与することを謳っており、この有無がウェブマーケティングに大きな影響力を持っています。もちろんscheme.orgによる商品データの構造化も同様にGtinコードが定められており、JANコードは検索エンジンマーケティングには重要度が高いといえます。

Canonのカメラが世界中で日本のセラーから売れているのはJANコードという世界規格の唯一のコードによって、JANコードを検索すれば、どのショップに在庫があるのかが瞬時にわかるからです。他の商品も同様です。JANコードが付与された商品を海外販売すること自体はとても簡単なのです。逆に、競争市場になりやすくなってしまいますが、それでも越境EC市場が伸び続けているのは、日本には未だにこの事実に気づかずに地方の中古品ショップやメルカリなどに掲載されているだけで、海外に露出されていない商品が数千万点レベルであるためです。

JANコードが有るということは、極論すればマーケティングの必要性が低く、どちらかと言えば在庫有無・価格や大手モールの露出が大きく影響するといえると思います。

一方で、JANコードが無しとなしとなると、そもそも論として

  • 主要なモールで流通していない
  • プライベートブランド商品(ブランドが認知されていない)
  • 独自商品

となり、海外市場では全く認知されていないモノを売る場合は、キーワード広告のような手段はあまり効果が上がりません。なぜならキーワードの認知がそもそもユーザー側に存在しないので、どうやって検索していいのかすらも認識がないためです。

2. 有形商品、JANコードは無しだが、ブランド認知はそこそこある

JANコードもなく、無名ブランドの商品を海外で販売するのが最も難しく、そもそも企画自体から十分検討する必要がると思います。

だいたい、これぐらいしかりません。
無名の商品をマーケティングするには、JANコード有りの商品を売るのに比べて遥かに難易度が高いということです。
インフルエンサー・マーケティングは依頼コストが世界的に見ても現在上昇気味にあり、コストはそれなりにかかるでしょう。
海外アフィリエイターであれば、基本的には成果報酬型広告なので、費用対効果がある意味で最も効率的ですが、優秀なアフィリエイターがそもそも無名ブランドの商品に興味関心を持つかと言えば、難しく、アフィリエイターをどうやって獲得するかという点で苦労しそうです。ただ、報酬を万単位にするとか、数千円レベルの高額報酬案件にすることで引きつけることはできると思われます。

ランディングページについては海外でもPinterstにも載っていますが、基本は日本での運用と同じです。

意外とポイントになるのは、ランディングページを作れるというのは、逆に捉えるとその海外市場においても需要があるという裏返しです。プライベートブランドで認知がなかったとしても、例えば、アンチエイジングという産業において一定の需要があるならば十分に可能性は有るということです。adwordsなどのキーワード高校から逆算して3%程度のコンバージョン率が獲得できるようなページ作りができれば、あとは広告予算次第ではかなりの成長を期待できると思います。また、1カ国で成功すれば他の国での水平展開も容易です。

3. 有形商品、JANコードは無し、ブランド認知なし

いわゆる、伝統工芸品の部類や完全なプライベートブランドです。
私は今ままでこの手の案件でも受けていたのですが、2017年頃からはブランディング費用とウェブマーケティング費用の予算で受けるかどうかを判断しています。

世の中に認知の無いものを、ましてや文化も価値観も違う外国人に売るにはランディングページよりも、インフルエンサーなどが視覚的、感情的に訴えかける必要があり、まずはユーザーがその商品を認知して、どうやって使うのかを理解させる必要があります。

そういう導入段階では、動画マーケティングなどで需要キーワードと連動して長期的な戦略で取り組む必要があるでしょう。
いわゆる、海外販売がもっとも難しく、成功可能性としては極めて難しいといえます。

4. 無形商品

無形商品とは

  • ホテル、航空券の予約
  • Wifi端末などのレンタル
  • レンタカー
  • ツアー等の予約

になるかと思います。
このカテゴリは既に高い需要があり、Google の検索エンジンには広告で埋め尽くされています。アフィリエイトにしても、インフルエンサー・マーケティングにしても市場があり、販売主は容易にこの市場へ広告を露出して集客を行えます。

ただし、競争市場であるということと、大企業が参入しているということです。
ホテルや航空券であれば、hotelcombinedやskyscanner、wifiレンタルであればNTTドコモやソフトバンク、レンタカーであれば、rentalcars.comなど、既に大手が名を連ねています。これは市場が大きいことを意味していますので、大手では対応できない小さな(隙間)サービスで参入するか、逆に大手と真っ向から対抗するレベルのことを行うかのどちらかでしょう。

まとめ

ここに掲載したことは、2016年以降、私がDiscovery Japan Mallを立ち上げて売れた商品を分析していった結果です。
JANコードがあるものはより売れ、JANコードがないものは全くと言っていいほど売れません。というよりもJANコードがないものはインターネットで売ること自体、かなり難しいといえます。それを補完できるプラットフォームが出来ればさらに日本の伝統工芸品鳴るものが売れる可能性は有ると思います。繰り返しますが、JANコードがなくプライベートブランドをインターネットで海外販売しようとしても、その販売プラットフォームはLive CommerceやAmazonなど既に十分すぎるほどありますが、それをどうやって認知・理解してもらうのか? それをどうやって、、、と考えていくと、結局は日本にインバウンドで旅行に来てもらって、手にとって説明してしまうのが最も早いという結論に至ります。つまり、こうした商品は越境ECではなく、訪日旅行客向けのあらなたプラットフォーム(認知・理解を助けるポータルサイトのようなもの)が必要なのかもしれません。

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