円安で越境EC販売が急増! 越境EC参入のための5つの方法と活用できる補助金

円安で越境EC販売が急増! 越境EC参入のための5つの方法と活用できる補助金

今、越境ECによる商品販売が急増している。
急速な円安がその発端だが、越境EC参入において様々な支援サービスが増えたことも事実である。
今回は、越境ECを通じて海外販売する5つの方法と越境ECで活用できる補助金をまとめた。

越境ECとは

越境ECとは、消費者が電子商取引(EC)サイトを利用し、国を超えて商品を売買することである。
つまり、国内販売事業者が越境ECサイト、又はECモールなどから自国、自社商品を販売し、海外消費者が越境ECサイトを通じて商品を購入することを言う。
越境ECは主にアメリカと中国が主たる商圏とされるが、2021年のアメリカ、中国、日本の越境EC市場を下記に示した。

2021年の越境EC市場

2021年、日本のアメリカ向け越境EC販売額は前年比25.7%増の1兆2,224億円である。
また、中国向けの越境EC販売額は前年比9.7%増の2兆1,382億円とアメリカの2倍の市場である。
この数値はアメリカ、中国向けの貿易統計上の日本の輸出額の約1割にも相当する。

また、DXサービスを推進するトランスコスモスによれば、世界の越境EC市場は2025年に約1兆3,000億ドル(約193兆円)と22年比で4割弱の伸び、利用者も20億人にも増加すると予測されている。

越境ECで海外販売を始めるための5つの方法

越境ECを始めるにあたってはどんな方法があるのか。
基本的には、以下の5つである。

  1. 自社で越境ECサイトを構築し販売する
  2. 国内の海外向けECモールに出品する
  3. 海外にある現地ECモールに出品する
  4. 海外に法人を設立し、現地で越境ECサイトを運営する
  5. 国内の越境EC支援サービスを活用する

詳しくみていこう。

(1)日本で独自の越境ECサイトを構築する

自社越境ECサイトを構築し、自社サイトから海外消費者から注文を直接受けて商品を発送する方法。 越境ECサイトは多言語対応、多通貨対応、多様な決済システム等、諸外国に応じたサイト構築を行わなければならない。
投資コスト、構築まで時間を要するが、収益率が5つの中で最も高く、プロモーション施策、ブランディンも可能だ。

越境ECパターン01

(2)国内の越境ECモールサイトを使用する

これは、日本のeBayに出品するというのが一般的である。
(1)にある自社サイトを構築するのではなく、国内の越境ECに対応したモール等に出品/出店し、海外消費者から注文を受け商品を日本から発送する方法。
eBayには海外向け販売に日本語対応など様々なサポートが用意されており、この5つの中では、越境ECを始めるにあたって低リスクかつハードルが一番低いだろう。

越境ECパターン02

(3)海外の現地ECモールに出店する

これは、進出したい国、地域に絞って現地ECモールに出品、出店するパターンだ。
アメリカなら米amazon.com、中国ならTmall (天猫)、東南アジアならShopee、Lazadaなどが代表的なところ。
メリットは、現地ECモールは、多くの現地消費者が利用しているため、信頼度が高く、多くの集客力をモール側に期待できる。

越境ECパターン03

(4)現地法人を設立し、現地でECサイトを構築し運営する

こちらは、進出したい国・地域を絞り、現地にて海外法人を設立し、現地に自社ECサイトを構築し、海外消費者に日本の商品を販売するパターンである。
メリットは、現地消費者の商習慣に合わせたプロモーション施策やECサイトデザイン、EC機能の設定などが行えるところ。

越境ECパターン04

(5)国内の越境EC進出支援サービスを利用する

これは、越境ECにかかるいくつかの課題、言語対応、決済、関税、物流などに対応するため、国内の越境EC専門の支援サービスを利用して販売を開始する方法である。

越境ECパターン01

ここでは、JETRO(日本貿易振興機構)が現在実施している支援サービス 「JAPAN STORE出品支援」、「JAPAN STREET」、「Japan Mall事業」を紹介する。

JAPAN STORE出品支援

JAPAN STORE出品支援とは、Amazon.comとAmazonビジネス上に設置した日本商品の特集ページ「JAPAN STORE」への出品を支援するもの。
出品に関しては、Amazonの担当者がサポートし出品料無料の「基本プラン」、有料の「プレミアムプラン」がある。

JAPAN STREET

「JAPAN STREET」とはJETRO(日本貿易振興機構)が招待した海外のバイヤーのみが閲覧できるオンラインカタログサイトである。
「JAPAN STREET」へ登録すると、日本の商品に興味のある海外バイヤーに対して商品をPRすることができる。
「JAPAN STREET」を利用する海外バイヤーは、現在1,000社以上、日本企業の登録は、2022年7月時点で約3,000社となっている。

Japan Mall事業

「Japan Mall事業」は自社商品をJapan Mallに登録することで、世界60以上の連携先ECバイヤーに商品が紹介され、商談が成立すると海外ECサイトにて販売される事業である。
バイヤーとの商談、調整などはJETRO(日本貿易振興機構)が行うため信用でき、注文があれば商品を倉庫に送るだけ、決済も円建てなので低リスクである。

上記3つのスケジュールなど詳細は、下記ブログ「海外販路拡大を支援する最新の補助金・助成金(2022年10月)」でも解説している。

 

越境EC 日本の売れ筋商品

下の図は、BEENOSがまとめた北米、ヨーロッパ、東アジア、東南アジアを対象とした「越境EC 世界ヒットランキング 2021」である。
これを見ると、どのようなエリアでどんな日本商品が売れるかがよく分かる。

「世界で人気の日本商品TOP5」は、以下の内容である。

1位:「おもちゃ、ゲーム」(前年同期比100%増)
2位:「ファッション」(同63%増)
3位:「アクセサリー、時計」(62%増)
4位:「家電、AV、カメラ」(56%増)
5位:「自動車、オートバイ」(53%増)

日本の「おもちゃ、ゲーム」関連商品は、アメリカ、ヨーロッパ、東アジア、東南アジアの全てにおいてトップである。
また、「ファッション(アパレル)」関連商品も全てにおいて2位となっている。

越境EC売れ筋商品

BEENOSによると、円安が進む現在では、アクセサリーや時計など高額の嗜好品が売れているが売れているいう。
今、円安で日本に訪れる海外観光客の購入品を見ていても、高級ブランドバック、高級時計など一日に100万円分も購入するなど、円安による爆買いニュースが毎日目にする。まさに2016年以来の爆買い復活である。

越境EC構築に活用できる
IT導入補助金「デジタル化基盤導入枠」

中小企業基盤整備機構(中小機構)は「IT導入補助金」のなかで「デジタル化基盤導入枠」を新設し、公募を開始している。

デジタル化基盤導入類型とは、コロナの影響を受けながら生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者に対し、インボイス制度への対応を含む企業間取引のデジタル化を強力に推進する目的で、従来からあるIT導入補助金の「通常枠(A・B類型)」より補助率を引き上げ、優先的に支援するものである。

この「デジタル化基盤導入枠」には、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトなどソフトの導入から、パソコン・タブレット、レジ・券売機等をハード導入まで、その費用の一部を補助されるものだ。

【補助額について】

  • 補助額5万円〜50万円以下の部分は、補助率3/4以内にて算出
  • 補助額50万円超〜350万円の部分は、補助率2/3以内にて算出
  • 現在、第14次締切分の受付が行われており、申請期限は10月31日まで

自社越境ECサイトを構築するためのベースとなるソフトウェア又はシステムを導入する際の費用として、IT導入補助金「デジタル化基盤導入枠」を活用すると良いだろう。

まとめ

円安によるインバウンド市場、越境EC市場が潤っており、参入するなら今が好機だ。
インバウンドで売れるものは越境ECでも購入率が高いからだ。
まずは、自社商品が海外市場で求められる日本製商品であること、次に商品のターゲットとなる対象国を絞ること、参入方法を検討することが重要である。

参考:

IT導入補助金「デジタル化基盤導入枠」

 

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