« ブログのトップページに戻る

中国人旅行者の4割は訪日後、越境ECを利用している

   投稿者 : 2018年1月16日 By

イメージ画像

昨年12月12日、日本貿易振興機構(ジェトロ)が「中国の消費者の日本製品等意識調査」公表した。
報告書よると、中国の越境ECで日本の商品をを購入した経験が「ある」と回答した割合は67.7%と前回調査と比べて1.1ポイント上昇しており、越境EC利用者数は高い値で推移していることがわかった。
また、越境ECで購入する理由については、「日本へ旅行した時で購入して気に入ったから」が4割を占め、インバウンドと越境ECの関係が明らかになってきている。
今回は日本貿易振興機構の「中国消費者の日本製品等意識調査」を中心に中国の越境ECの現況などを見ていこう。

 

●日本に対する中国人のイメージは?

日本貿易振興機構(ジェトロ)が公表した「中国の消費者の日本製品等意識調査」は北京市・上海市・重慶市などに住む20~49歳の中国人1224人を対象にしたアンケート調査によるものである。アンケート調査は中国の調査会社「上海インサイツ」が2017年8月に実施したもの。
まず、日本や日本人に対しての中国人のイメージは「礼儀正しい」「サービスが良い」「エコ」などのイメージが定着しているようだ。
下記表は、「技術力が高い」「ファッショナブル」をはじめとする9つの項目について、日本、中国、米国など9カ国について、何をイメージするかを回答してもらったものである。
例えば、「技術力が高い」については、米国(42.0%)、ドイツ(20.2%)に次いで日本(15.0%)が第3位という順位である。この順位は5年間変わらないが、日本だけが、初回調査の2013年(米国50.9%、ドイツ24.4%、日本9.9%)に比べ、ポイントが上昇していると記している。

zu01

 

●今後、中国人が行きたい国では日本がトップ

「中国消費者の日本製品等意識調査」の対象者1224人のうち、海外旅行経験者は76.9%で、さらに日本へ行ったことがる人は61.1%。この数字は回答対象の9カ国のうち、トップである。
また、今後行きたい国・地域(3つまで複数回答)では日本が40.2%で調査開始以来、初めて第1位となった。日本に行きたいか、行きたくないかの質問に対しても、行きたいと答えた人は88.9%と日本は高い支持率であったようだ。

zu02

また、訪日目的の内容を見ると、トップ3の1位は「遊園地、テーマパーク、娯楽施設等で遊ぶ」(60.8%)、2位は「食事」(51.7%)、3位は「買い物」(50.6%)の順だ。
さらに、第4位に桜鑑賞が入っており、季節限定のイベントが人気が高いことが明らかになっている。季節はこれから春に向うが、桜鑑賞などの要素を取り入れた、お花見旅行プランの提案などで多くの中国人旅行客を集客することも有効だろう。

zu03

●中国の越境EC利用経験者は約7割、訪日旅行で気に入った商品を再購入している

越境ECで日本商品、購入経験の有無については67.7%が「購入したことがある」と回答している。また、「ない」と答えた人も4割以上が今後越境ECで購入したいと答えており、越境ECを介して日本商品を購入したいというニーズは高いことが示されている。

zu04

越境ECで商品を購入する理由としては、「中国の店頭で販売されていない製品だから」44.4%、「日本に旅行をしたときに購入して気に入った製品だから」(40.4%)、「ニセモノではないから」(32.4%)、「価格が安いから」(30.1%)などが挙がっている。
特に注目は、「日本に旅行をしたときに購入して気に入った製品だから」を理由として挙げた人(40.4%)が前回の2016年よりかなり増えている点だ。これは、中国訪日観光客を取り込み越境ECに繋げる重要性を示唆している数字と言える。

zu05

 

●越境ECでは何を購入しているのか?

越境ECで購入した商品は、1位が「化粧品」(48.5%)、2位が「食品」(41.6%)、3位が「医薬品」(35.5%)、4位が「電気製品」(31.5%)、5位が「健康食品」(27.8%)となっている。
購入場所は「百貨店」、「家電量販店」、「免税店」、「ドラッグストア」などが上位で、以前、買い物をした銀座のドラックストア「マツキヨ」などは化粧品、薬などを爆買いする中国人で溢れていた。

zu06

今後越境ECで購入したい商品は、1位が「電気製品」(47.6%)、2位が「化粧品」(40.9%)、3位が「食品」(29.9%)となっている。結果を見ると、実際に購入している製品と順位が異なる内容となっており、今後は越境ECで「電気製品」の購入が伸びだろうと予測される。

zu07

記事参考:日本貿易振興機構(ジェトロ)「中国の消費者の日本製品等意識調査

 

●関税が減税になり中国越境ECは拡大する

2017年11月22日、中国・国務院関税税則委員会が一部の消費財の輸入関税を調整すると公示した。その内容は、2017年12月1日から暫定的に輸入関税を減税にするというものだ。
今回、関税調整が行われるものとは、主に食品・健康食品・薬品・日用品・アパレル・家庭家電用品・雑貨品などの合計187の製品カテゴリーとなっている。従来の関税を平均すると17.3%だった関税は、7.7%へと引き下げられるようだ。
この減税内容を見ると今年は、ますます、越境ECを通じた日本商品の購入ニーズ高まることが予測できる。
主要なものをピックアップすると、

  • 乳幼児用小売包装食品 :従来15%→新税率2%
  • ミネラルウォーター :20%→10%
  • ウイスキー :10%→5%
  • 香水/オーデコロン/リップ
  • アイ化粧品/歯磨き粉 :10%→5%
  • ネイル化粧品: 15%→5% ・シャンプー/その他の化粧品
  • 美容用品・スキンケア商品 : 6.5%→2% ・脱毛剤 : 9%→5%
  • 乳幼児用の粉ミルク :20%→0%
  • 紙おむつ・パンツ :7.5%→0%
  • 電動歯ブラシ/電気シェーバー 30%→10%
  • (普通)歯ブラシ 25%→8% ・電動脱毛器 20%→10%
  • 電気アイロン 35%→10%
  • コーヒーメーカー/ウォシュレット 32%→10%
  • パン作り機・トースター/ウォーターサーバー 32%→16%
  • 魔法瓶 24%→8%
    など

中国関税の変更

●まとめ

中国人にとって越境ECの良さは何か?というと、「中国では店頭にない商品が購入できるから」が、トップとなっているが、それ以外の大きな要因としては、日本の商品は「コスパが良い」という点である。
日本製品は中国人にとって決して高くはないということことと、さらに品質が良い、つまり、「安くて良い製品」が日本商品の強みであるという点であり、日本のメーカーの強みでもある。
今後、中国人が訪日した際にはで中国本土には無い、日本の「安くて良い製品」商品を購入してもらい、さらに帰国後、越境ECで再購入していただく戦略を行うことがポイントとなる。今後は中国に限らず、訪日旅行者を如何に取り込むかが重要な視点でもあるようだ。

関連する記事

越境ECは観光事業を拡大する有効なチャネルである... 日本を訪れる外国人観光客数は年々拡大し、観光庁の発表によると、2018年は過去最高の3,119万人(前年比8.7%増)となった。 昨年のトップは中国の838万人、次いで韓国753.9万人、さらに台湾の475.7万人、香港の220.8万人、アメリカの152.2万人と続いている。 そして、旅...
活況する中国越境ECの今 先週、中国のECサイトが一斉にセールを行う11月11日「独身の日」は中国のショッピングサイトでは最大の商戦日だった。 中国最大手のアリババグループはこの11月11日、1日だけで、昨年は約2兆500億円の取引額(売り上げ)をあげている。今年はどのくらいの取引額があったのだろう? また、中国の...
中国越境ECの現況と輸入関税引き下げ 2017年の中国の越境 BtoC-EC(日本・米国)の総市場規模は 27,556億円(前年比26.8%増)となった。 この中で、日本からの市場規模は 12,978億円(前年比25.2%増)、米国からの市場規模は 14,578億円(前年比28.2%増)であった。 中国の越境ECを通じての消...
越境ECで売り上げ好調なサイト -NO.2 –... 日本では国内向けEC市場は成長を続けるものの、少子高齢化問題など、一部市場では伸び率に翳りが見られる分野もある。そのような中、早い時期に国内から海外に視点を変えることで、成功している企業も多い。12月20日のジェトロの報告書にもあるように海外販売で日本の商材を販売するという市場は魅力的な分野...
令和元年に行うべきインバウンド対策(2019年観光白書から)... 6月21日、令和元年の観光白書が政府より閣議決定された。この観光白書は毎年この時期に閣議決定され一般公開されている。 今年の観光白書では、インバウンドが大都市のみならず、地方にも波及しており、日本の観光立国として広がりを示しているとまとめられている。 特に、モノ消費から「コト消費」へ変化...
経済産業省が発表! 2015年のEC市場調査結果... 経済産業省は6月14日、 「平成27年度我が国情報経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備」 (電子商取引に関する市場調査)の結果を発表した。内容は日本の電子商取引市場の実態、日米中3か国間の越境電子商取引の市場動向についての調査結果である。 今回はこの結果を元に国内のEC市場や越境EC市...

タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

今なら海外展開の為の成功BOOKを無料ダウンロードできます。是非この機会にお読みください。