前回、2017年9月からブラウザシェアはどのような変化が見られたか。Google Chromeはどこまでシェアを伸ばしたか、MicrosoftのIE11や Edgeのシェアは、どこまで伸びたのか。Iphoneが販売され、シェアは伸びたのだろうか?
今回は12月の日本と世界の各ブラウザシェアとさらに中国のブラウザシェアについても見て行こう。
※掲載に使用したデータは「StatCounter Global Stats」の2017年11月1日~2017年12月11日までのデータをグラフ化したものである。
データ出典:StatCounter Global Stats
IEが前回25.7%から27.07%に上昇。Chromeも僅かだが43.27%と上昇している。 その分、Firefox、safariは減少している。
9月からほとんど変化なし、Chromeは若干上昇しており64.08%。Safariも6.16%と上昇。 その分、IEとFirefoxが多少減少した。Chromeの成長傾向はまだまだ続いている。
日本はipadのSafariが前回から70.76%と9月から上昇。Chrome、Androidなどは僅かだが減少している。いずれにせよ、9月からSafariの独占は変わらない。
世界的にもタブレットはSafariが上昇している。9月の58%から60%と伸び、圧倒的な強さだ。 その分、Chrome、Androidは減少している。
iPhoneが販売される中、どの程度まで、シェアを増やすか楽しみだったが、格安スマホの広がりと相まって、思ったほどシェアは伸びていない。 Safariは9月の63.25%から今回63.72%と僅かな伸び、Chromeも27.72%から28.32%とこちらも僅かな伸びであった。
注目は、9月のブログで説明したSleipnir(スレイプニル)が0.14%から、0.24%と上昇しているところだろうか。
Safariは9月の17.9%から18.69%と上昇している。 9月より少し減少しているのはChromeの49.59%である。 その分上昇したのが、UC Browser。14.7%から15.33%と上昇となっている。 その他、Samsung Internet、Androidは減少し、Operaは横ばいである。
スマートフォンでは新しい中国ブラウザ、QQ Browserが登場している。QQ Browserについては次に説明するが、 デスクトップのシェア同様、スマートフォンの世界的シェアでもChromeが独占状態が続いているようだ。
中国ではGoogleが使えないという事実は周知のことと思う。Googleの検索サービスやGmail,Googlemap,YouTubeなどは利用できない。Googleが提供するサービスには規制がかかっているのだ。 とはいえ、GoogleChromeはインストールが可能なようだ。そしてブラウザシャアも拡大している。
ここでは特殊な中国事情下でのブラウザシェアはどのようになっているのか、調べてみた。 デスクトップブラウザではChromeが61.7%と圧倒的なシェア率である。さらにIEが11.66%と続いている。3位には中国独自のブラウザQQ Browserが7.38%となっている。
QQ Browserとは、中国最大のソーシャルメディア「微信(ウィーチャット)」で知られる騰訊(テンセント)のウェブブラウザである。テンセント社は企業時価総額でフェイスブックを超え、中国テクノロジー企業としてははじめて、世界5大企業に入った大企業でもある。
また、4位のSogou ExplorerはSogou社よりGoogleのchromiumカーネルをもとに開発したブラウザである。Sogou Explorerは起動時間、アクセススピードが中国一と評価されている。
スマートフォンシェアでは、トップがChromeの36.75%、次にUC Browserが31.46%と僅差で続いている。Chromeを追随するほどの勢いのあるUC Browserは、中国企業UC Web社が提供するブラウザである。
特徴はトップページにはGoogleやYahoo!といった主要検索サービスや、Twitter、Facebook、YouTube、Frickrなどの主要SNSへのリンクがプリセットされてるところと、ジャンルごとに様々なウェブサービスへのリンクもデフォルトでついているところだ。
これらのサービスをよく使う人にとっては非常に有用なブラウザとなっている。 このように、中国ではインターネット上の規制がある中、中国独自のブラウザを開発、運用しておりシェアも伸びている。そして、その技術の進化は目をみはるものがある。
今回の結果を見ると、デスクトップの世界的シェアはほぼ変化がなかったが、デスクトップではChromeがやや上昇し、タブレット、スマートフォンのブラウザシェア関しては、Safariが上昇傾向となっている。
また、MicrosoftのWindows 10はMicrosoft Edgeがデフォルトのブラウザとなっているが、Windows 10ユーザーはMicrosoft Edgeを選択するのではなく、他のブラウザへ選択してるのが見て取れる。
タグ: スマートフォン, タブレット, デスクトップ, ブラウザシェア