Webサイトを見ていると、見覚えのある商品画像に”追いかけられている”と感じることがあります。これは、サイトに訪れたユーザーを後追いし、別のサイトでその時に見ていた商品を広告として表示し再来訪を促す広告で、動的リマーケティング広告、ダイナミックディスプレイ広告などと称されています。 この動的リマーケティング(ダイナミックディスプレイ)広告といえばCriteoを思い浮かべる人も多いと思いますが、Google AdWordsでも、いよいよ同様の広告運用ができるようになりました。 これまでβ版として、一部のアカウントのみに提供されていましたが、Google Merchant Center アカウントを持つすべての広告主が利用できるようになりました。
あるサイトに訪れたユーザーに対して、以前訪れたことのあるサイトへ再来訪を促す広告を表示します。ユーザーが前回どのページまで進んだか(アクセスしただけか、商品ページを閲覧したか、ショッピングカートで購入したか、あるいは放棄したかなど)を判別し、そのユーザーが閲覧した商品やGoogleのレコメンドエンジンが選んだ最適な商品を、自動的にディスプレイ(バナー)として広告表示します。
Google Merchant Centerの利用により、自動的に最適な商品情報を広告として表示できることから、取扱商品数が多いECサイトや在庫変動が激しいECサイトでは、有効利用ができます。またGoogle Inside AdWords 公式ブログによると、アウトドア関連のグッズや衣料品の米国小売業者の事例としてコンバージョン率が2~5倍に増加したと紹介されています。 Criteoでも、サーチ広告の2倍のROIを実現するといった成功事例があるように、この動的リマーケティング(ダイナミックディスプレイ)広告からもたらされるメリットは大きいです。
・Google Merchant Centerの利用が必須です。(Google Merchant CenterのアカウントからGoogle AdWords IDをリンクする必要があります。)
・動的リマーケティングの成果を把握するために、サイトの全ページに専用のタグ設置が必須です。この専用タグはHTMLソースの中に、埋め込みます。
・複数画像登録やセール価格、ポイント情報など、必須以外の情報もGoogle Merchant Centerに登録することでバナー情報が充実し、広告効果を高まります。
ECサイトの平均的なコンバージョン率は1~5%程度です。残りの95%~99%のユーザーはサイトに訪れても商品を購入せず立ち去っています。この95%~99%のユーザーは全くサイトに訪れたことがないユーザーと比較して購入見込みが高いため、みすみす逃してしまうのは非常にもったいないです。 この動的リマーケティングはメリットとしてご紹介したとおり、多くの商品数を所有しているECサイトでも手間なくスピーディに、見込み客に商品を再認識させることができます。また、「類似ユーザー」という機能を利用すると、コンバージョンしたユーザーに類似した別のユーザーに同様の商品を見せることでサイトへの来訪、コンバージョンを促すことができます。新しい広告方法として、さっそく収益拡大に役立ててみてはいかがでしょうか?
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