SNSツールで一般的なのは、Line、Facebook、twitterであるが、ここにきてユーザー数を獲得しているツールがインスタグラム(Instagram)である。インスタグラムは2014年の時点で月間ユーザー3億人、利用者の68%が女性、90%が35歳以下の男女であり、ファッションに敏感な世代と相性が良い。
このようなターゲットに向かってアプローチしたい場合は有効なツールである。今回は、インスタグラムを使って集客する際のポイントを見ていこう。
インスタグラムとは画像または動画に特化した投稿型SNSである。画像の投稿が必須というところがポイントで、閲覧者はフォローしたユーザーの画像をみてコメントしたり、”いいね”をしたり、画像がショップのおしゃれな商品画像であれば、その画像を起点に自社サイトに誘導することができる。
インスタグラムを見てみると分かるがとてもファッショナブルな写真が多い。インスタグラムは写真をベースとしているところが重要で、言葉の壁を越え、世界中のインスタグラムユーザーと通販が可能である。
世界中には日本の“もの”を買いたくても買えない、知らないユーザーがたくさんいる。ターゲットを20代、30代のおしゃれを楽しむ女性に向けて、売れる商品ならば必ず集客につなげることができるだろう。
インスタグラムから自社サイトへの誘導で、一番多く使われている方法は、プロフィールページのプロフィール欄に自社サイトURLを記載する方法である。この方法は雑貨やアパレル画像のコメント欄にはURLを記載できないためである。まず、魅力的な商品写真を投稿し、写真に興味を持ったユーザーがご自身のプロフィールページにアクセスする。重要なのは魅了的な商品写真を、たくさん投稿し、フォロワーを獲得するところはツィッターと同様である。プロフィールページにはこれまで、ご自身が投稿した自社商品などの画像があり、そのプロフィールページのプロフィール欄に自社サイトのURLが明記されていれば、ユーザーをインスタグラムのプロフィールページから自社ECサイトへ誘導することができる。
「北欧、暮らしの道具店」のプロフィールページ
「北欧、暮らしの道具店」の公式Instagramは、2014年5月に始まった。しかしフォロワー数は、すでに6万人に達している。良い成功事例である。
プロフィールページではURLが記載されECサイトへのリンクが確認できる。
最初は、なかなかフォロワーが増えない。そういう時は、ハッシュタグをつけることで、投稿画像を多くのユーザーに閲覧してもらうことが可能だ。ハッシュタグとはコメントのなかのキーワードの前に「#」(半角)をつけてることでクリック可能なタグになる。
また、これはキーワードとして、ユーザーが検索機能を使いキーワード入力した検索ワードにヒットし、画像一覧で表示される。#つきキーワードはインスタグラムのSEOとして役割がある。
「#」をつけるキーワードは英語だけではなく、日本語にも対応している。1枚の写真に最大30個のハッシュタグをつけることもできるが、あまり多くつつけると、見栄が悪くなるので注意が必要だ。
最適なハッシュタグの数は11個と言われている。
人気のハッシュタグは以下のものがある。
ハッシュタグは効果的に使うことができれば、アカウントの露出を高め、プロフィールページの誘導率を高め、集客につなげることができる。ただし、投稿と全く関係の無いタグはいけない。
インスタグラムの投稿を他のSNSと共有するためには、あらかじめ各アカウントを設定することで、Facebook、Twitter、Tumblr、forsquare、Flickr、ミクシィなどさまざまなSNSと連携することができる。
インスタグラムでは、このようにSNSと連携することで画像や動画も簡単にシェア・拡散できる点も強みである。
インスタグラムでは動画もアップすることができる。動画投稿でははVineという6秒動画が有名だが、インスタグラムでは15秒と長い。これはテレビCMと同じ長さということもあり、何かをメッセージするには程よい長さである。
自社動画広告を展開すると、ブランドイメージの拡散が期待できる。また、インスタグラムでは15秒以内であれば、複数カットの動画を連続で撮影可能で、その複数カット動画を1つにまとめることもできる。
サンプルでも紹介している「北欧、暮らしの道具点」は取り扱う商品以外にも社内の風景や日常的な出来事といった親近感ある写真などを投稿している。
ファンを増やすには商品以外の魅力的な美しい写真を投稿するなどすることがポイントである。
セレクトショップ「BEAMS」では商品中心の内容だが、ユーザーからのコメントに対し丁寧に対応することで、エンゲージングを高めている。
京都の「清水寺」はシンプルだが、写真のクオリティが高い。日本のシズル感たっぷりの写真は海外ユーザーのファンも多い。
云わずと知れたデンマークの玩具会社「LEGO」は写真だけでも楽しい。動画投稿もあり、宣伝ツールとしてインスタグラムを使うことが多くなることを予感させる。
イギリスを代表するファッションブランド「バーバリー」は、早いうちにインスタグラムを導入し最新のファッション情報を配信することで多くのファン獲得に成功している。
日本では、これから広まるだろう画像投稿型のインスタグラムはハッシュタグをつけることが重要だ。ハッシュタグをつけることで、画像の拡散が期待でき、さらに自社ECサイトに誘導できる。ハッシュタグととも美しい画像を次々に投稿し、閲覧ユーザーからフォローされ、ユーザーにフィットすれば、集客につなげられる。
どんな企業や商品でもインスタグラムで集客できるわけではないが、商品とユーザーをよく分析した上で、どんなコンテンツを届けるのかを考えれば、成功の確率は非常に高くなる。
芸能人や著名ブランドユーザーによる利用が多いインスタグラムは今後もシェアを拡大してゆくことだろう。